ある女性に意見をお聞きしました。
以下、女性からの意見です。
先日、中国のある26歳女性が自殺したことがネットで話題になりました。見合いが破談したたびに、親にゴミ、役立たずと罵られ、ストレスがたまり、憂鬱症になったのが、原因みたいです。
色白のかわいい女の子で、学歴も高い、月給は北京市の平均収入の5倍。こんな若さでなくなったなんて、まことに心の痛む話でした。
中国では、「結婚適齢期を過ぎても、結婚していない女性のことを「過剰」の「剰」に「女」と書いて、「剰女」と言います。文字通り、余った女性、売れ残りの女の意味です。こんな女性の自立心、プライドを傷つけるような、差別用語があっていいのでしょうか。確か、日本では、十数年前に、30代を超え、未婚、子なしの女性を負け犬と言いましたね。で、今はどうなったでしょうか。
中国は相変わらず厳しい状況です。お見合い番組がはやり、婚活サイト、結婚マッチングビジネス大繁盛。女性は23歳すぎると、親に見合いさせ、煩く言われ始めます。隣人や親戚からのプレッシャーもかなり大きいです。ほかの人ともかく、「余計なお世話だ」と一言済ませるかもしれませんが、愛する親にはそうはいけません。結局、ノイローゼや鬱になる前に、プレッシャーに負け、現実に妥協し、さっさと好きでもない男性と結婚する女性が多いです。
今度は新たな問題が起こりました。中国の離婚率は年々上昇し、北京市の離婚率は、2012年に中国民政部(厚生労働省にあたる)の統計によると、なんと39%だそうです。社会の発展、時代の進歩とともに、かつて神聖なものとされてきた結婚も、軽視されるようになりました。大恋愛の末結婚した夫婦であえ、一緒に暮らし続けるのが難しいことです。ましてや、マイホーム、マイカーなど経済目線でのお見合い結婚。それに、SNSの普及により、選択肢と自由空間が増えたのも原因の一つでしょう。離婚率が最も高いのは22‐35歳の若いカップル、つまり私と同じ世代の80年代生まれの若者は、男女平等の意識が強く、一生の絆とかそう深く考えなくなりました。結婚に対する期待と理想が高まる一方、我慢する意識が低下しています。
あることを思い出しました。パソコンの電源がある日突然壊れてしまいました。私はさっそくネットで探し、100元を払って、新しいのを予約しました。二三日配達で届ける予定です。「もう無理だよ、新しいのを買ったよ」と言ったのに、パソコンに疎い父は、20分電源をいじりました。結局、近くの小売店で2元を払って、一本のケーブルを買いました。それを換えたら、不思議なことに、パソコンは復旧しました。その瞬間、ふと思いました。何か問題が起こったら、親の世代はまず問題を見極め、解決に力を注ぎます。われわれ80年生まれの若者は、問題解決じゃなくて、新しいものにかえるほうが手っ取り早いと思いがちです。結婚も同じです。だから、今時の離婚率が高いだろうって。素直に納得した私です。
指輪をはめてもらうことが、人生最高の幸せだ、果たしてそうでしょうか。結婚は究極のゴールではない、そろそろ、女性にとって、何が一番大事なのかを考え直す時が来ていると私は思います。企業家、デザイナー、教師、医者、多くのキャリアウーマンが精いっぱい働いています。イノベーションで世界を変革している人もいます。なのに、結婚しない、子なしだけで軽蔑、あるいは哀れな目線で見られるのはおかしいでしょうないでしょうか。
もう何も信じられないと打ちひしがれている時でも、生きるということは、本当は、喜びであり、うんと面白いこと、楽しいことです。そう信じていたいですね。アラサ―、アラフォーの独身女性を暖かい目で見守る社会環境ができたらいいなあ、と漠然に考えますが。まあ、自分が生きている環境をよく見つめ、より良いものに変えていこう、という努力が不可欠です。女性のみなさん、一緒に頑張りましょう。